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ひびや欠けのある食器は使える?メーカーの指定と使用を止める目安

情報の確認日 2026年9月15日編集部

ひびや欠けが入った食器について、ノリタケ・ニッコー・たち吉・白山陶器・鳴海製陶などは、安全のため使用を止めるよう案内しています[1][2][3][4][5]。一方で、釉薬の貫入は使用上支障がないとするメーカーもあります[12]。ひびか貫入か、使って安全かを見た目だけで判定できるとした資料は、今回確認できませんでした。

ひび・欠けのある器を使うことについての作り手・団体の案内(2026年9月15日に各社の公式ページで確認)
対象行為判断条件根拠
ノリタケの食器ヒビ・カケが入った後も使う不可破損した場合も同様に使用を止める[1]
ニッコーの食器ヒビや欠けが生じた後も使う不可安全のため使用を控える[2]
たち吉の商品ヒビや欠けがある商品を使う不可けがを負うおそれがある[3]
白山陶器の製品ヒビ・ワレ・カケが入った製品を使う不可本体の強度を失っているため危険[4]
鳴海製陶の商品ヒビやカケが入った後も使う不可使用を中止し、破片でのけがにも注意[5]
山加商店の製品ひび割れや欠けのある製品を使う不可危険なため[6]
京都陶磁器協会(京都陶磁器会館)の陶磁器製品ヒビやカケが発生した製品を使う不可記載は使用しないようにという指示のみ[7]
山口陶工房の粉引の器小さな欠けを紙ヤスリで整えて使う条件付き可小さな欠けに限り、尖った部分をなくす。大きさの基準の数値は記載なし[8]
マルミツポテリ・HAKKAの器釉薬に貫入が入った器を使う貫入の場合。素地まで届いたひびとは別[12][13]
作り手の案内が見つからない器見た目でひびの有無や安全性を判断して使う未確認見えにくいキズで急に割れることがあると土岐市の資料。作り手に確認する[9]

このページで確認できること

  • 器メーカー・団体7件が、ひびや欠けのある製品をどう扱うよう案内しているか
  • 小さな欠けを整えて使えるとする作り手の条件と、他社の案内との違い
  • 貫入とひびの扱いの違いと、見えないひびについての公的資料の注意

ひびや欠けが入った食器は、使い続けてよい?

今回確認した器メーカー・団体の7件は、いずれもひびや欠けのある製品の使用を止めるよう案内しています。理由として、けがのおそれや強度の低下が挙げられています[3][4]

ノリタケは、ヒビ・カケが入った場合や破損した場合は、安全のため使用を止めるよう書いています[1]。ニッコーも、ヒビや欠けが生じた際は安全のため使用を控えるよう案内しています[2]

白山陶器は、ヒビ・ワレ・カケが入った製品は本体の強度を失っていて大変危険だと説明しています[4]。たち吉は、ヒビや欠けがある商品を使うと、けがなどを負うおそれがあるとしています[3]

鳴海製陶は、使用を中止したうえで、破片などでけがをしないよう十分注意するよう求めています[5]。山加商店と京都陶磁器協会も、ひびや欠けのある陶磁器製品を使わないよう書いています[6][7]

欠けが小さければ、削って使ってよい?

小さな欠けを紙ヤスリで整えれば使えると案内する作り手はあります。ただし今回確認できたのは山口陶工房の粉引の器についての案内で、ほかの多くのメーカーは使用中止を求めています[8][1]

山口陶工房は、自工房の粉引の器について、小さな欠けであれば紙ヤスリなどで尖った部分をなくし、そのまま使えるとしています[8]。同じページでは、食洗機のカゴに器のふちが当たることにも注意を促しています[8]

この案内には、どの大きさまでを小さな欠けとするかの数値は書かれていません。ノリタケや白山陶器は、欠けの大きさで区別せずに使用を止めるよう書いています[1][4]。手元の器については、その器の作り手の案内に従います。

目に見えないひびでも、割れることはある?

あります。土岐市の資料は、硬いものにぶつけると肉眼では見えにくい小さなキズができ、気づかずに使い続けるうちに急に割れることもあると説明しています[9]

土岐市の「美濃焼の上手なつかいかた」は、ヒビや割れにつながる扱いとして、運搬中の衝撃、器同士のこすれ、食器洗浄器を使ったときの衝撃、無理な積み重ねを挙げています[9]。加熱した器を濡れた布巾の上に置くなど、急な温度差がかかる場所に置かないことも注意点にしています[9]

Studio1156は、目には見えない程度のヒビでも、熱が集中することで亀裂が広がる場合があると書いています[10]。山加商店も、衝撃や急熱・急冷でひび割れや欠けが生じる場合があるとしています[6]

ひびが無いことを見た目だけで確かめられるとした公的資料やメーカーの案内は、今回確認できませんでした。ぶつけた覚えのある器で気になる点があるときは、使う前に作り手や販売元に相談します。

貫入とひびは、どう違う?

貫入は釉薬の表面に入る細かなひびのような模様で、マルミツポテリやHAKKAは使用上支障がないとしています。素地ごと割れたひびとは扱いが違います[12][13][9]

マルミツポテリは、購入時から表面に貫入が入っているものや、使ううちに貫入が入っていくものがあるが、使用上支障はないとしています[12]。HAKKAも、使ううちに貫入が入ることがあるが、そのまま使ってよいと案内しています[13]

明山窯は、使ううちに表面に現れるひびのような模様は釉薬の貫入という表情で、ひびではないと説明しています[14]。一方、土岐市の資料は、使ううちに釉面にヒビが入った磁器や素地ごと割れたカップを、扱い方に問題がある例として載せています[9]

表面の線が釉薬の貫入なのか、素地まで届いたひびなのかを家庭で見分ける方法を示した公的資料は、今回確認できませんでした。判断がつかないときは、作り手や販売元に確認します。

公的機関の資料は、ひびのある器について何と書いている?

国立医薬品食品衛生研究所がまとめた海外情報の中で、フィンランド食品安全局の記事は、ひびや割れのある陶器は使わない方がよいとしています[11]

この資料は、国立医薬品食品衛生研究所が「食品安全情報」に載せた記事から、食品の容器・包装に関する消費者向けの内容を抜粋・編集したものです[11]。フィンランド食品安全局の記事は、古い食器の品質に注意するよう書き、土産の陶器などには鉛が溶け出す装飾用のものがあると紹介しています[11]

米国食品医薬品庁(FDA)は、鉛を含む釉薬を使った伝統的な陶器について、破損しているものや摩耗が激しいものを、鉛が含まれている可能性が高い種類に挙げています[15]。これは鉛の溶出についての説明で、ひびの安全性を判定する基準ではありません。

ひびや欠けが入った器は、修理して使える?

修理した器を食器に戻せるかは、修理に使った材料と、その材料のメーカーや修理工房の案内で判断します。器メーカーの取扱い案内には、修理後の扱いは書かれていませんでした。

今回確認した器メーカーの案内は、ひびや欠けがある状態で使わないようにというもので、修理した後に使ってよいかには触れていません[1][4]。修理を考えるときは、器の作り手の案内と、修理材料の表示の両方を確認します。

金継ぎは本漆を使うか合成樹脂を使うかで条件が変わり、市販の接着剤はメーカーが食器への使用をどう案内しているかで判断が分かれます。土鍋のひびは加熱して使う器具として別の目安があるため、土鍋のページで扱っています。

よくある質問

ひびがあっても水が漏れなければ使える?
今回確認したメーカーの案内は、水漏れの有無ではなく、ひびや欠けが入ったら使用を止めるという書き方です[1][4]。水が漏れないことを使ってよい条件とした公式の案内は、確認できませんでした。
貫入に色が入ってきたら、ひびと同じく使えない?
マルミツポテリやHAKKAは、貫入は使用上支障がないとしています[12][13]。貫入に入った汚れの落とし方や防ぎ方は、貫入の汚れのページで確認できます。
割れたり欠けたりした器を片付けるときの注意は?
鳴海製陶は、破片などでけがをしないよう十分注意するよう書いています[5]。捨て方は自治体ごとの分別区分によるため、住んでいる自治体の案内で確認します。

出典

  1. 1
    商品のお取り扱いについてノリタケ・2026年9月15日確認
  2. 2
    ショッピングガイドニッコー・2026年9月15日確認
  3. 3
    商品のお取扱い等についてたち吉・2026年9月15日確認
  4. 4
    製品の特性・お取り扱いについて白山陶器・2026年9月15日確認
  5. 5
    素材別商品のお取り扱いについて鳴海製陶・2026年9月15日確認
  6. 6
    製品のご使用にあたって山加商店・2026年9月15日確認
  7. 7
    ご使用上の注意一般財団法人 京都陶磁器協会(京都陶磁器会館 オンラインショップ)・2026年9月15日確認
  8. 8
    粉引のお手入れ山口陶工房・2026年9月15日確認
  9. 9
    美濃焼の上手なつかいかた土岐市(美濃焼振興室・土岐市立陶磁器試験場)・2026年9月15日確認
  10. 10
    熱湯は注いでも大丈夫?Studio1156(スタジオイイコロ)・2026年9月15日確認
  11. 11
    食品の容器・包装に関する消費者向け情報の記事(「食品安全情報」から抜粋・編集)国立医薬品食品衛生研究所(フィンランド食品安全局の記事の抜粋)・2026年9月15日確認
  12. 12
    マテリアルナンバーについてマルミツポテリ・2026年9月15日確認
  13. 13
  14. 14
    Product Manual 取扱い説明書について明山窯(信楽焼)・2026年9月15日確認
  15. 15
    Questions and Answers on Lead-Glazed Traditional Pottery米国食品医薬品庁(FDA)・2026年9月15日確認

確認できていないこと

  • 日本の公的機関が家庭向けに、ひび・欠けのある食器の使用中止を直接案内した一次資料は未確認(確認できたのは国立医薬品食品衛生研究所による海外記事の紹介)
  • 山口陶工房(小さな欠けは整えて使える)と、ほかのメーカー(ひび・欠けがあれば使用を止める)で案内が違う。器ごとの案内として並べ、どちらかに統一していない

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