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美濃焼とは|特徴・器の種類・窯元

情報の確認日 2026年9月15日編集部

美濃焼は岐阜県の多治見市・土岐市・瑞浪市・可児市・恵那市・御嵩町で作られる焼き物で、1978年7月22日に伝統的工芸品に指定されました[1]。一つの様式ではなく、志野・黄瀬戸・織部など15種類が指定されています[1][2]。全国シェアは公的な統計で確認できず載せていません。使用条件は製品ごとに確認します。

美濃焼の基本情報と例外(2026年9月15日に伝統工芸 青山スクエア・産地組合・岐阜県・土岐市の公式ページで確認)
くらべる点特徴例外・製品による違い根拠
産地主な製造地域は多治見市・土岐市・瑞浪市・可児市・恵那市・可児郡御嵩町組合は岐阜県の東濃地方と表現[1][2]
国の指定1978年7月22日に伝統的工芸品に指定指定の技法によらない製品も美濃焼として販売されている場合がある[1]
様式一つの様式を持たず、15種類が伝統的工芸品に指定志野・黄瀬戸・織部などは様式名で、美濃焼すべてに当てはまる特徴ではない[1][2]
原料もぐさ土、美濃陶土、木節粘土、がいろ目粘土、藻珪など製品ごとの原料は未確認。磁器の製品もあるかは製品で確認[1]
釉薬志野釉、黄瀬戸釉、織部釉、鉄釉など無釉・色釉など製品で異なる[1]
統計(岐阜県分)2025年の和飲食器の生産は26,466トン、118億1,134万円従業者10名以上の事業所の概数で、美濃焼だけの数値ではない。全国シェアは確認していない[3]

このページで確認できること

  • 美濃焼の産地、原料、15種類の伝統的工芸品
  • 元屋敷陶器窯跡など、桃山時代から伝統的工芸品の指定までの年表
  • セラミックパーク美濃・美濃焼ミュージアム・織部ヒルズなど10件と、岐阜県の2025年の飲食器生産の統計

美濃焼はどこの焼き物で、どの市町で作られている?

岐阜県の東濃地方で作られる焼き物です。伝統的工芸品の主な製造地域は多治見市・土岐市・瑞浪市・可児市・恵那市・可児郡御嵩町です[2][1]

伝統工芸 青山スクエアは、美濃焼の主な製造地域を多治見市、土岐市、瑞浪市、可児市、恵那市、可児郡御嵩町としています[1]。美濃焼伝統工芸品協同組合は、美濃焼を岐阜県の東濃地方で作られている焼き物と紹介しています[2]

伝統的工芸品の指定年月日は昭和53年(1978年)7月22日です[1]。産地組合は、土岐市泉町久尻に事務所を置く美濃焼伝統工芸品協同組合です[1]

名前の由来について、今回開いた公式ページには説明がありませんでした。隣接する瀬戸焼との名前や歴史の違いは、美濃焼と瀬戸焼を比べたページで扱います。

美濃焼の特徴は?原料・15種類の様式・代表的な器

美濃焼は一つの様式を持たず、志野・織部・黄瀬戸・瀬戸黒など15種類が伝統的工芸品に指定されています。原料はもぐさ土などで、主な製品は花器・茶器・飲食器・置物です[2][1]

美濃焼伝統工芸品協同組合は、美濃焼が一つの様式を持たず、15種類が伝統的工芸品として指定されていることを特徴に挙げています[2]。伝統工芸 青山スクエアは、中でも志野、黄瀬戸、織部、瀬戸黒などの淡い色彩の素地と釉薬の仕上がりを見どころとしています[1]

組合が挙げる15種類は、志野、織部、黄瀬戸、瀬戸黒・引出黒、灰釉、天目、染付、赤絵、青磁、鉄釉、粉引、飴釉、御深井、美濃伊賀、美濃唐津です[2]。各様式の見分け方は、志野・織部・黄瀬戸の技法のページにまとめています。

原料について、伝統工芸 青山スクエアは、はい土に使う陶土をもぐさ土、美濃陶土、木節粘土、がいろ目粘土、藻珪またはこれらと同等の材質としています[1]。成形はろくろ成形、たたら成形、押型成形、手ひねり成形などです[1]

下絵付けには線描き、だみ、描き絵などを用い、釉薬は志野釉、黄瀬戸釉、織部釉、鉄釉など複数の種類を使います[1]。主な製品は花器、茶器、飲食器、置物です[1]

美濃焼の伝統的工芸品15種類(美濃焼伝統工芸品協同組合の記載による。2026年9月15日確認)
分類名称このページでの扱い根拠
桃山時代の様式として知られるもの志野、黄瀬戸、織部、瀬戸黒・引出黒見分け方は技法のページで扱う。元屋敷陶器窯跡の出土品と関係[2][4]
釉薬の名前灰釉、天目、鉄釉、飴釉、青磁、御深井同じ名前の釉薬は他の産地にもある[2]
絵付け・化粧染付、赤絵、粉引技法名であり、美濃焼だけのものではない[2]
他産地の名を含むもの美濃伊賀、美濃唐津伊賀焼・唐津焼とは別の、美濃で作られる様式[2][5]

美濃焼の歴史は、いつ始まりどう続いてきた?

1300年以上前に須恵器の技術が伝わったのが始まりとされます。16世紀後半の大窯で志野・黄瀬戸が、慶長年間の連房式登窯で織部が焼かれ、1978年に伝統的工芸品に指定されました[1][4]

伝統工芸 青山スクエアは、美濃焼の歴史が1300年以上前にさかのぼり、最初は朝鮮半島から須恵器の技術が伝えられたと説明しています[1]。多治見市美濃焼ミュージアムは、約1400年の歴史を持つ美濃焼の流れを展示していると案内しています[8]

土岐市によると、国の史跡の元屋敷陶器窯跡では、16世紀後半の大窯(東1号〜3号窯)が見つかっています[4]。東2号窯で瀬戸黒、黄瀬戸、灰志野が登場し、東3号窯では志野が量産されました[4]

岐阜県は、元屋敷の連房式登窯を慶長年間(1596〜1615年)に美濃陶祖の加藤景延が築いたと伝えられる窯と説明しています[5]。九州の唐津で学んで帰り、美濃で初めて築いた窯とされ、黒織部、美濃唐津、美濃伊賀、青織部などが出土しています[5]

元屋敷陶器窯跡は昭和42年(1967年)12月11日に国の史跡に指定されました[5]。現代の流通拠点として、土岐市の織部ヒルズは昭和48年(1973年)4月に協同組合土岐美濃焼卸センターとして設立されたと紹介しています[10]

美濃焼の年表(出典の表記どおり。2026年9月15日確認)
年・時代出来事根拠
1300年以上前朝鮮半島から須恵器の技術が伝わる(多治見市美濃焼ミュージアムは約1400年の歴史と表記)[1][8]
16世紀後半元屋敷の大窯で瀬戸黒・黄瀬戸・灰志野が登場し、志野が量産される[4]
慶長年間(1596〜1615年)加藤景延が連房式登窯を築いたと伝わる。黒織部・青織部などが焼かれる[4][5]
1804年多治見市市之倉で幸兵衛窯が開窯[12]
1967年12月11日元屋敷陶器窯跡が国の史跡に指定される[5]
1973年4月協同組合土岐美濃焼卸センター(現在の織部ヒルズ)が設立される[10]
1978年7月22日美濃焼が国の伝統的工芸品に指定される[1]

美濃焼の窯元・施設はどこで確かめられる?

多治見市のセラミックパーク美濃と美濃焼ミュージアム、土岐市の元屋敷陶器窯跡と織部ヒルズ、市之倉の幸兵衛窯など10件を載せました。訪問できる時間は公式に書かれた範囲だけを記しています[6][8][4]

表は、県・市の施設と、公式ページや岐阜県の観光公式サイトで営業時間を確認できた窯元・販売施設を並べました。土岐市美濃陶磁歴史館は、2024年4月から新しい博物館への建て替えのため休館中と案内されています[9]

美濃焼の産地には多数の窯元・メーカー・商社がありますが、今回は所在地と訪問条件を公式情報で確認できたものに絞りました。個別の窯元を訪ねるときは、見学や直売の可否を事前に問い合わせてください。

美濃焼の窯元・施設(2026年9月15日に県・市・施設・観光公式サイトで確認。施設、窯元、組合の順)
名称・場所見られる・買えるもの訪問のしかた公式
セラミックパーク美濃 多治見市陶磁器の複合施設 岐阜県現代陶芸美術館、ショップ&ギャラリー、作陶館、展示ホールなど[6]2026年9月28日は8時〜12時に電気設備点検のため休館と告知[6]
岐阜県現代陶芸美術館 多治見市県立美術館(セラミックパーク美濃内) 陶芸の展示[7]訪問可:10時〜18時(入館17時30分まで)。月曜休(祝日は翌平日)、年末年始休[7]
多治見市美濃焼ミュージアム 多治見市市の美術館 瀬戸黒・黄瀬戸・志野・織部などの桃山陶、西浦焼、陶芸家の作品[8]訪問可:9時〜17時(入館16時30分まで)。月曜休(祝日は翌平日)、12月28日〜1月3日休。大人320円[8]
市之倉さかづき美術館 多治見市美術館 ギャラリーの企画展。幸兵衛窯との共通入館券あり[13]訪問可:10時〜17時。火曜・水曜休(祝日は開館)、年末年始休。一般400円[13]
幸兵衛窯 多治見市窯元(1804年開窯) 工芸館で五代〜七代の作品展示、ペルシャ陶器の資料館、作陶体験[12]平日と第1・3土曜9時〜17時、日祝と第2・4土曜10時〜17時。年末年始・お盆・展示替え期間休[12]
元屋敷陶器窯跡(織部の里公園) 土岐市国の史跡 大窯と連房式登窯の跡[4][5]見学可:9時〜17時、月曜定休、入園無料[4]
土岐市美濃陶磁歴史館 土岐市市の歴史館 元屋敷陶器窯跡の出土品など美濃桃山陶の展示[9]休館中:2024年4月から建て替えのため。2028年開館予定と掲載[9]
織部ヒルズ 土岐市美濃焼の卸団地(協同組合土岐美濃焼卸センター) 約15店舗。組合員は60社以上[10]店舗の営業時間は未確認
道の駅 志野・織部 土岐市道の駅(美濃焼の販売) 美濃焼の紹介と販売[11]訪問可:9時〜18時。1月1日を除き年中無休[11]
美濃焼伝統工芸品協同組合 土岐市産地組合 伝統的工芸品15種類の紹介、組合員のお知らせ[1][2]施設としての訪問可否は未確認

美濃焼の陶器まつりと産地のどこを訪ねられる?

土岐市の織部ヒルズでは5月3日〜5日に土岐美濃焼まつりが開かれると紹介されています。年ごとの日程は、開催回のページで主催者の発表を確認してください[10]

織部ヒルズの紹介ページは、土岐美濃焼まつりを5月3日・4日・5日に開く陶器市としています[10]。多治見市のたじみ陶器まつりなど、ほかの催事の日程は、それぞれの開催回のページで扱います。

まつりの期間外に歴史を知るなら、元屋敷陶器窯跡は入園無料で、9時から17時まで見学できます[4]。多治見市美濃焼ミュージアムでは桃山陶を中心に展示しています[8]。土岐市美濃陶磁歴史館は建て替えのため休館中です[9]

器を探すなら、道の駅 志野・織部が1月1日を除き年中無休と案内しています[11]。市之倉では、幸兵衛窯と市之倉さかづき美術館に共通入館券があります[13]

美濃焼の生産量は統計でどれくらい?

岐阜県の生産動態統計(従業者10名以上の事業所)では、2025年の和飲食器の生産は26,466トン、118億1,134万円でした。美濃焼だけの数値ではなく、全国シェアは確認していません[3]

岐阜県統計課は、経済産業省の生産動態統計調査のうち、岐阜県分の陶磁器を集計して公表しています[3]。令和7年(2025年)の年報では、和飲食器の生産が26,466トン、118億1,134万円、洋飲食器の生産が7,010トン、41億4,536万円でした[3]

この数値は従業者10名以上の事業所を対象とした概数で、後日訂正する場合があると注記されています[3]。岐阜県分の集計であり、美濃焼の産地だけの数値ではありません。美濃焼の全国シェアを示す数字は、今回開いた公的資料では年と出典つきで確認できませんでした。

岐阜県の陶磁器製飲食器の生産(令和7年計。岐阜県 生産動態統計調査結果(陶磁器製品)年報、従業者10名以上の事業所)
品目生産重量生産金額注意根拠
飲食器 合計33,476トン159億5,670万円岐阜県分の概数[3]
和飲食器26,466トン118億1,134万円茶わん類・皿類・湯飲み類など[3]
洋飲食器7,010トン41億4,536万円磁器質・陶器質・骨灰磁器などを含む[3]

美濃焼の器は電子レンジや食洗機で使える?

産地として一律の可否は確認できていません。美濃焼は15種類の様式があり、釉薬や素地が製品ごとに異なるため、製品の表示で確認します[2]

美濃焼は、志野、織部、粉引、赤絵など様式の幅が広い焼き物です[2]。貫入のある釉や粉引の器と、絵付けや金彩のある器では、吸水や加熱での注意点が変わります。今回確認した組合・県・市の公式ページには、産地全体の使用可否の記載はありませんでした。

購入した器のシールや説明書、窯元・メーカーのサイトで、電子レンジ、食洗機、オーブンの可否を確かめてください。同じ窯元でも、様式やシリーズによって条件が異なることがあります。

よくある質問

美濃焼にはどんな種類がありますか?
美濃焼伝統工芸品協同組合は、志野、織部、黄瀬戸、瀬戸黒・引出黒、灰釉、天目、染付、赤絵、青磁、鉄釉、粉引、飴釉、御深井、美濃伊賀、美濃唐津の15種類を挙げています[2]
美濃焼の全国シェアは何%ですか?
公的な統計で全国シェアを確認できませんでした。岐阜県の統計では、2025年の和飲食器の生産は118億1,134万円(従業者10名以上の事業所、岐阜県分)です[3]
美濃焼はいつ伝統的工芸品に指定されましたか?
昭和53年(1978年)7月22日です[1]。主な製造地域は多治見市、土岐市、瑞浪市、可児市、恵那市、御嵩町とされています[1]
元屋敷陶器窯跡は見学できますか?
土岐市は、織部の里公園として9時から17時まで開園し、月曜定休、入園無料と案内しています[4]
美濃焼と瀬戸焼は何が違いますか?
美濃焼は岐阜県の多治見市・土岐市などが主な産地です[1]。瀬戸焼との違いは、比較のページで項目ごとに整理しています。

出典

  1. 1
    美濃焼伝統工芸 青山スクエア(伝統的工芸品産業振興協会)・2026年9月15日確認
  2. 2
    美濃焼伝統工芸品協同組合美濃焼伝統工芸品協同組合・2026年9月15日確認
  3. 3
    生産動態統計調査【陶磁器製品】(令和7年)岐阜県 環境エネルギー生活部 統計課・2026年9月15日確認
  4. 4
    国指定史跡「元屋敷陶器窯跡」土岐市・2026年9月15日確認
  5. 5
    元屋敷陶器窯跡岐阜県・2026年9月15日確認
  6. 6
    セラミックパーク美濃公益財団法人セラミックパーク美濃・2026年9月15日確認
  7. 7
    岐阜県現代陶芸美術館岐阜県現代陶芸美術館・2026年9月15日確認
  8. 8
    ミュージアムガイド多治見市美濃焼ミュージアム・2026年9月15日確認
  9. 9
    土岐市美濃陶磁歴史館岐阜県観光連盟(岐阜の旅ガイド)・2026年9月15日確認
  10. 10
    織部ヒルズの歴史織部ヒルズ・2026年9月15日確認
  11. 11
    美濃焼道の駅 志野・織部・2026年9月15日確認
  12. 12
    幸兵衛窯岐阜県観光連盟(岐阜の旅ガイド)・2026年9月15日確認
  13. 13
    市之倉さかづき美術館市之倉さかづき美術館・2026年9月15日確認

確認できていないこと

  • S3の数値は岐阜県分の生産動態統計(従業者10名以上の事業所)で、美濃焼の産地だけの数値ではない。
  • 歴史の長さ:伝統工芸 青山スクエアは1300年以上前、多治見市美濃焼ミュージアムは約1400年と記載。
  • 元屋敷陶器窯跡の窯の呼び方:土岐市は16世紀後半の大窯と連房式登窯を分けて説明し、岐阜県は連房式登窯を「全長24mにもおよぶ大窯」と表現している。
  • 幸兵衛窯と土岐市美濃陶磁歴史館の公式サイトは開けず、岐阜県観光公式サイトの掲載で確認した。
  • 美濃焼の窯元・メーカーは、所在地と訪問条件を公式に確認できたのが幸兵衛窯のみ。組合員の個別の窯元は表に載せていない。
  • 織部ヒルズの店舗の営業時間、土岐美濃焼まつり2027年の日程は未確認。
  • 経済産業省の伝統的工芸品ページは開いていない。

記載は編集部が出典を確認して作成しています。誤りに気づいた場合は訂正のお知らせの窓口からお知らせください。